四十肩・五十肩

英語では四十肩・五十肩のことを「FROZEN SHOULDER」と言います。

まさしく「固まった肩」状態となり、動作に痛み(疼痛)を伴いつつ腕が上げられない、ひねれない、など、日常生活に大きな困難をもたらします。人によりますが、片方の肩に発症するともう片方も発症する確率も高いようです。薬での治療もありますが、五十肩は健康保険ではり治療が受けられる6つの疾患のひとつです。

四十肩・五十肩とは?

正式には「肩関節周囲炎」といい、肩関節周囲に起こる炎症のことをさします。

近年では明らかな原因のわかるものは「五十肩」に含まれません。(1)肩に疼痛(とうつう)を伴い運動制限がかかる(2)患者の年齢が40歳以上(3)明らかな原因がない、という3つの条件を満たすものが五十肩と呼ばれます。(四十・五十には意味はありません。中高年ととらえてください)

石灰沈着性腱板炎

多くの方はこの疾患にあてはまると思います。わたしたちの治療院では「五十肩」で通用します。


(1)上腕骨と肩甲骨が筋肉の衰えなどにより、少しずれ、関節が当たるなどして、靭帯・筋肉に負担がかかり、損傷を起し痛みが出る。


(2)複雑に絡み合う肩関節の各組織に血中のカルシウムが沈着し、それが「石灰化」を起しそれぞれの組織がもろくなり、傷つき壊れやすくなり痛みが出る。

 

色々原因はありますが、「老化」が加担していることは間違いありません。

誰もが経験する「老人の門」ですが、個人差が激しく、肩が痛くなり2、3日腕をグルグル廻しただけで治っていく人と、3年5年と痛みに苦しみ運動制限が残って、痛みが無くなった後も腕が途中までしか上がらなくなる人、など様々です。


治療の目安は「夜中の痛み」。夜中に痛みが出たり、痛みで目が覚めるようになると治療が必要です。今までは何ヶ月か痛みがあっても日常生活は一応送れていた人も、急に夜に痛み始め、少しも腕を動かせず夜寝られなくなった。などの場合は早急に治療をおすすめします。

治療について

「夜中の痛み」が出たような場合、細く長い鍼で(膝の裂隙に治療する時のように)肩の関節溝に沿って刺入し、靭帯をほぐすように「関節刺法」と「靭帯刺法」により、約一週間で眠れない痛みは取れます。しかし、今まで通りに腕が上げられない、靭帯がコツコツ擦れる、といった症状が残る場合もあるので、そのためには痛みが取れた後の治療が非常に大事です。


また、「夜中の痛み」が出始めてから長い時間がたっている場合、肩関節部で血行障害を起し、手を握ると浮腫む(むくむ)ようになります。その場合は首から肩、腕までの治療が必要となり、浮腫が酷い時は患者さんの指先から「瘀血(おけつ)」を取る「井穴刺絡」が必要となります。

 

なお「夜中の痛み」がでるようになったら、俗にいう「四十・五十肩体操(アイロン運動・タスキ運動など)」といったものは痛みが段々と増すことが多いので避けた方が無難でしょう。